「博多おくんち」「長崎くんち」など九州のお祭り!「くんち」とはどういった意味なのか解説!

イベント情報

「くんち」という言葉、一度は耳にしたことはありませんか?

私は九州出身の友人に「秋はくんちが楽しみ!」と言われて、一瞬「え、くんち……?」と固まってしまいました汗

調べてみると、くんち=九州北部で古くから使われてきた秋祭りの呼び名だったんです。

全国的には「秋祭り」「例大祭」と呼ばれるものが、九州では「くんち」として親しまれているんですね。

この記事では、「くんち」の言葉の意味から代表的な祭りまで、順番に整理していきます。

「くんち」とはどんな意味?九州のお祭りで使われる理由

「くんち」は「9日」が由来?名前の語源をわかりやすく解説

まず気になるのは語源です。

しかも調べてみると、これがひとつの説に断定できないから面白い。

有力なのは、「9日(くにち)」が「くんち」に転じたという説です。

旧暦9月9日は五節句のひとつ「重陽の節句」にあたり、中国では陽の数である9が重なる、とてもめでたい日とされていました。

その風習が日本に伝わり、9月9日を祭礼日とする地域が生まれて「くにち」が「くんち」になったと考えられています。

長崎くんちを運営する長崎伝統芸能振興会も、この説を一般的なものとして紹介しています

一方で、収穫した作物を神様にお供えする日「供日(くにち)」がなまったという説もあります。

唐津神社の公式サイトではこちらの説が紹介されていて、同じ「くんち」でも土地によって説明が違うんですね。

ほかにも「お宮の日」を意味する宮日(くんち)という当て字の説がありますが、これは後から考えられたものともいわれています。

語源が複数あるということは、それだけ長い時間をかけて各地に根づいてきた証拠なのかもしれません。

神様に秋の実りを感謝する「秋祭り」としての意味

意味の面から見ると、くんちは秋の収穫への感謝を神様に捧げる祭りです。

辞典でも「九州では一般に祭礼の日をいい、必ずしも9月9日でない場合も数多くある」と説明されています。

実際、開催日は10月上旬から11月まで幅広く、なかには4月11日の「浮羽おくんち」のように秋以外に行われるものもあります。

つまり「くんち=9月9日限定の祭り」ではなく、「実りに感謝する祭礼」を指す便利な呼び名として定着した、という見方もできそうです。私としては、日付よりも「感謝を捧げる」という気持ちのほうが本質なのかな、と感じています。

なぜ九州には「くんち」と呼ばれるお祭りが多いの?

「くんち」という呼び方がこれほど多いのは、全国的にも珍しいと思います。

私が調べていて一番驚いたのは、長崎市内だけで「郷(さと)くんち」と呼ばれる地域のお祭りが30以上もあることでした。

かつて別の藩(大村藩や佐賀藩など)だった周辺地域に、古くから伝わる独自の民族芸能がルーツなんだそうです。

長崎・博多などで受け継がれてきた「くんち」の文化

代表格の長崎くんちは、長崎の氏神である諏訪神社の秋季大祭で、毎年10月7日から9日までの3日間、町を挙げて行われます。

始まりは寛永11年(1634年)。

当時の太夫町にいた高尾と音羽という二人の遊女が、諏訪神社の神前に謡曲「小舞」を奉納したことがきっかけと伝えられています。

その後は長崎奉行の援助もあって年々盛んになり、異国趣味の演し物も多く取り入れられて、江戸時代から豪華絢爛な祭りとして評判だったそうです。

現在、踊町は長崎市内に58か町あり、奉納踊を出す当番は7年に一度回ってくるのだとか。

7年に一度というスパンにも、地域の本気度を感じますよね。

「くんち」と呼ばれていても祭りの内容はそれぞれ違う!

ここが面白いところで、名前は同じ「くんち」でも中身はまったく別物です。

長崎くんちは奉納踊、唐津くんちは曳山(ひきやま)、博多おくんちは神輿と稚児行列。

共通しているのは「神様に秋の実りを感謝する」という軸の部分だけなんですね。

だからこそ、ひとくちに「九州のくんち」とまとめてしまうと、それぞれの魅力を見落としてしまいそうで、少しもったいない気がします。

「博多おくんち」「長崎くんち」など代表的な九州のくんち

ここからは、実際に足を運んでみたい代表的な「くんち」を紹介します。

長崎くんち・博多おくんちの特徴と見どころ

まず長崎くんち。
見どころは、龍踊(じゃおどり)、鯨の潮吹き、コッコデショといった奉納踊です。

これらの踊りは国指定の重要無形民俗文化財になっていて、一般的に「蛇踊」と表記されていましたが、1957年から「龍(じゃ)踊」と変更されました。

7日は各町の傘鉾を先頭に趣向をこらした踊りが披露され、神輿が諏訪神社を出る「お下り」。

9日には神輿が石段を一気に駆け上る「お上り」で祭りが締めくくられます。

一方の博多おくんちは、福岡市の櫛田神社の秋季大祭で、毎年10月23日から24日にかけて行われます。

約1200年前から伝わる秋の豊作に感謝する祭りとされ、牛車に引かれた神輿や稚児行列が博多のまちを巡ります。

境内では五穀豊穣市も開かれ、まち全体がお祭りムードに包まれるそう。

唐津くんちなど九州各地の「くんち」を比較!

唐津くんちは毎年11月2日・3日・4日、佐賀県唐津市の唐津神社の秋季例大祭として行われます。
主役は14台の曳山。

文政2年(1819年)に刀町が赤獅子を奉納したのが始まりとされ、曳山行事は国の重要無形民俗文化財、さらにユネスコ無形文化遺産(山・鉾・屋台行事、平成28年12月1日登録)にも登録されています。

最終日は曳山が町を巡る「翌日祭」で幕を閉じるそうです。

ほかにも九州には個性豊かな「くんち」がたくさん。

主なものを表にまとめてみました。

  • 長崎くんち/長崎市・諏訪神社/毎年10月7日~9日/奉納踊(龍踊など)
  • 博多おくんち/福岡市・櫛田神社/毎年10月23日~24日/神輿渡御・稚児行列
  • 唐津くんち/唐津市・唐津神社/毎年11月2日~4日/曳山14台
  • 佐世保くんち/佐世保市・亀山八幡宮/11月1日~3日
  • 平戸くんち/平戸市・亀岡神社/10月24日~27日
  • 伊万里くんち/伊万里市・伊萬里神社/10月22日~24日
  • 高良山くんち/久留米市・高良大社/10月9日
  • 現人神社おくんち/那珂川市・現人神社/10月第3日曜

なお「三大くんち」(長崎・唐津・博多)という言葉がいつ誰によって定められたのかは分かっておらず、少なくとも1953年以降に生まれた呼び方と考えられています。

由来がはっきりしないあたりも、逆にロマンを感じませんか。

まとめ:「くんち」は九州に受け継がれる秋祭りの呼び名

ここまで読んでいただきありがとうございます。

  • 「くんち」は九州北部で秋祭りを指す言葉で、全国的な「例大祭」に近い呼び名
  • 語源は「9日(重陽の節句)」「供日」「宮日」など複数説があり、断定はできない
  • 長崎くんちは10月7日~9日、諏訪神社の秋季大祭で、1634年が始まりとされる
  • 博多おくんちは10月23日~24日、唐津くんちは11月2日~4日で、内容はそれぞれ別物
  • 唐津くんちの曳山行事はユネスコ無形文化遺産にも登録されている

参考にしたサイトは以下です

同じ「くんち」という言葉でも、踊りだったり曳山だったり神輿だったりと、中身は驚くほど自由。

秋に九州を旅する予定があるなら、その土地の「くんち」をのぞいてみると、旅の印象がぐっと濃くなりそうですね!

コメント

タイトルとURLをコピーしました